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【2015年度+R個人奨励奨学金採択者】田中伶奈さんインタビュー

100%京北産の日本酒造りで
地域経済をエンパワメント

田中伶奈さん(産業社会学部4回生) 景井ゼミ「京北プロジェクト」の一環で自主ゼミを立ち上げ、京北唯一の酒蔵である羽田酒造とコラボした「和祝切符(わいわいきっぷ)」を完成させる。卒業後は地域の魅力を外国人ゲストに発信する仕事に就く予定。

田中伶奈さん(産業社会学部4回生)
景井ゼミ「京北プロジェクト」の一環で自主ゼミを立ち上げ、京北唯一の酒蔵である羽田酒造とコラボした「和祝切符(わいわいきっぷ)」を完成させる。卒業後は地域の魅力を外国人ゲストに発信する仕事に就く予定。


■日本酒造りで地域おこし

京都市の北西部にある京北は過疎地域ですが、そこで日本酒を造って地域おこしをするという活動を産業社会学部の自主ゼミとして取り組んできました。かつて主産業だった林業が輸入材に押されて衰退する中、代替産業として酒米に目を付けたのが始まりです。酒米をはじめすべての原料を京北産にすることで付加価値を付けて流通先を確保し、生産者と加工者を繋げるという目標を掲げスタートしました。自主ゼミの結成当時私は20歳になったばかり。日本酒は未知の世界でしたが、以前から農業にも興味があったということと、京北の素朴な自然、創業120年の立派な木造建築の酒蔵に魅かれて参加するようになりました。

■京北の人達と触れ合う中で

まずは地元の農家さんに教わりながらの米作りから。トラクターの操縦を習うメンバーもいましたが、私は免許がなく手作業で田植え、稲刈りをしました。大阪に生まれ農作業とは無縁に育ってきたため毎度くたくたに。でも、そんな疲れなんて吹き飛んでしまうくらいお昼に出してもらうおにぎりが美味しくて、なんとか乗り切ることができました。ちょうど稲刈りの日に誕生日を迎え、田んぼの真ん中で祝ってもらったことも忘れられない思い出になっています。ただ、地元の方と仲良くなることや大学生が日本酒を造るというキャッチーさにばかりに捕らわれていまい、酒米で地域の経済基盤を作るという本来の目的を見失っていたことも事実です。その点を自主ゼミの恩師に指摘された時は、自分自身を全否定されたように落ち込みましたね。

■ファンタジーから目覚めて

酒蔵では採れた米を京北の地下水で洗い、蒸した米を手で冷まし、麴を加える作業をしました。ある時麴室の中で杜氏さんが、私達学生が一緒に酒造りをすることはもちろん意義があるけれど、ここで学んだことを外に伝えることも同じように大切だとおっしゃるのを聞いてハッとしました。京北のためにという、どこか恩着せがましい態度が自分の中にあったと気付いたのです。それからはお互い学び合えるような、フラットな関係性を築げるよう心がけました。相手の時間を奪うな、相手の頭を使って考えるなとは恩師の言葉ですが、何かを尋ねる場合でも事前にしっかり調べた上で、相手にとっても自分にとっても有意義な質問にする。基本的なことかもしれませんが、人と関わる上での姿勢が大きく変わりました。

■産業社会学部の学生として

日本酒が完成したのは、初めて酒蔵見学に訪れてから1年半が経った4回生の春。日本酒を絞って、瓶詰めをして、ようやくラベルを貼るという段階で、嬉しさのあまり涙が溢れてきました。それまでの大変な作業がやっと実を結んだように思えたのです。でも、私達の苦労なんて地元のそれに比べれば微々たるもの。地域にとっても学生を受け入れるのは初めての経験で、私達が普段関われない作業を京北のみなさんはずっと担ってくれていたのですから。100%京北産の日本酒というPR物で京北の良さを多くの人に知ってもらうことこそが、産業社会学部で学んだ私達の役目だと思っています。
色んな場所で販売していると「立命? 母校だよ!」と言って買ってくださる先輩が何人もいらして。+R個人奨励奨学金のおかげで専門書を買ったり、他の地域おこしの現場に視察に行ったりすることができましたが、経済的なご支援に限らず、卒業後の繋がりに様々な形で助けられているのを実感しています。

築120年の酒蔵で、京北の地下水と酒米、麴を混ぜる作業を行った

築120年の酒蔵で、京北の地下水と酒米、麴を混ぜる作業を行った


消費者と京北の生産者、そして立命館大学の学生を結びたいとの思いから「和祝切符」とネーミング。北山杉を使ったプレートは羽田酒造の酒蔵見学ができるチケットに

消費者と京北の生産者、そして立命館大学の学生を結びたいとの思いから「和祝切符」とネーミング。北山杉を使ったプレートは羽田酒造の酒蔵見学ができるチケットに

※+R個人奨励奨学金とは?
正課や課外活動の枠組みを超え、学生の主体的な学びを育成する立命館大学の奨学金制度。校友会未来人財育成基金の使途としても活用されています。

立命館大学校友会

未来人材育成基金では皆様の善意を「GIFT」と呼んでいます。

感謝の気持ちを込めてご支援頂いた 方のお名前と金額を掲載しています。

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